九州を走り終えて、今こうして振り返っている。
正直に言うと、
「何かが劇的に変わった」という感覚はない。
ただ、
確実に何かは変わっている。
自宅から出発して、大阪へ。
フェリーで九州に入り、大分、熊本、宮崎、鹿児島、長崎、佐賀、福岡と走った。
県庁を巡るというひとつの軸。
その間を繋ぐ道と、景色と、時間。
一番印象に残っているのは、桜島だった。
目の前に現れた瞬間、
その大きさに圧倒された。
でもそれ以上に、
「近い」と感じた。
距離の話ではなく、
もっと感覚的なもの。
言葉にしづらいけれど、
あの瞬間だけ、少し非日常に入り込んだ気がした。
走っているときは、ただ前に進んでいるだけだった。
でも振り返ると、
それらが一本の線として繋がっている。
逆に、一番きつかったのは帰り道だった。
圏央道。
もうすぐ着くという気持ちと、
ここまで走ってきた疲れ。
その間で、少しだけバランスを取るのが難しかった。
そして家に着いたとき、
ふと思った。
「あれだけ走ったのに、
何もなかったみたいだな」
不思議な感覚だった。
長い距離を走ったはずなのに、
時間だけがすっと抜け落ちているような感じ。
でも、たぶんそれでいいんだと思う。
何かが大きく残る旅もあれば、
静かに馴染んでいく旅もある。
今回の旅は、後者だった。
気づかないうちに、
少しだけ自分の見え方が変わっている。
「まだ見ぬ風景を見たい」
そう思って始めた旅だった。
でも実際に見ていたのは、
風景だけじゃなかった。
その中で、
自分がどう感じるのか。
何に心が動くのか。
それを確かめていた。
まだ見ぬ自分は、
どこか遠くにいるわけじゃない。
こうして走っている時間の中に、
すでにあった。
ツーリングは、
距離でもスピードでもない。
どれだけ走ったかではなく、
どれだけ感じられたか。
そう思える旅だった。
また走りたいと思う。
同じ場所でもいいし、違う場所でもいい。
ただひとつ言えるのは、
次に走るときもきっと、
“まだ見ぬ何か”を探している。
(この旅で感じた内側の記録は、Noteにまとめてます。👉 https://note.com/manaminu)
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